こんにちは!
メタルTシャツMETAL IS FOREVERの本間です。
1973年のデビュー以降、浮き沈みがありながらも第一線で走り続け、
2023年12月2日にマディソン・スクエア・ガーデンでEnd Of The Roadの最終公演を行い、
活動を終了したKISS(キッス)。
何度も最後の来日がありましたが、
遂に最後を迎えることとなりました。
しかしながらそんなKISSに新たな動きが!
何と今度はヴァーチャル・リアリティ(VR)、仮想現実の中で、
アバターとして活動することとなりました!
アバターとはインド神話、サンスクリット語で「神の化身」を意味する、
「avataara」を語源とする言葉であり、
最近では主にゲームやネット上などで、
ユーザーの分身として使用されるものです。
このKISSアバターは、
スター・ウォーズで知られるジョージ・ルーカス氏が設立した、
Industrial Light & Magicによって作成され、
「KISSの伝統を永遠に継続し、
3大陸の3つの都市で同時にコンサートをすることができる」とされています。
もちろん賛否はありますが、
スウェーデンのポップグループABBAが一足先にヴァーチャル・ライヴを実施済み。
約40年ぶり、絶頂期の姿で行われた最新のライヴは、
実際には本人がそこに存在しないはずなのに、
存在しているかのようなものだったとされ、
ABBAをリアルタイムで知らない若い世代も見に来て、
大成功を収めたと言われています。
しかし評価がなかなか難しかったケースも。
HR/HM界最高峰のヴォーカリスト
Ronnie James Dio「ロニー・ジェイムス・ディオ」。
2010年5月16日に残念ながら天国へと旅立ってしまいましたが、
2017〜2019年に北米とヨーロッパにて、
ロニーのホログラムと生前のライヴ、元DIOのメンバーに夜生演奏にて、
ホログラム・ライヴが開催されました。
今回の場合はロニーがすでに亡くなっているからかその評価は半々といった状況だったと、
ロニーの妻でマネージャーのウェンディ氏より語られ、
今後はホログラムとは別の方法を模索していきたいとされています。
QUEEN(クイーン)については、
全編で使用されてはいませんが、
Brian May「ブライアン・メイ」が、
ホログラムのFreddie Mercury「フレディ・マーキュリー」とデュエット。
感極まってブライアンが涙を拭う場面も話題となっています。
ライヴとうたうならば実際に本人が演奏して、
MCしてコールアンドレスポンスがあって・・・
会場全体が一体となって作り上げるもの。
これがやはり基本でありゆずれないところだと思います。
しかし若い世代にとってはタイムマシンでもない限りは、
過去のライヴを実際に体験することは不可能。
もし何十年も昔の伝説と言われたライヴを、
できる限り再現したヴァーチャル・ライヴが行われるとしたら、
選択肢の一つとしてはありなのかもしれません。
様々な娯楽が溢れる現在、
若い世代の興味も昔に比べると音楽以外のものも多く、
特にHR/HMを聴く若い人となるとそこまで多いようには残念ながら思えません。
年をとってもカッコイイバンドはいますが、
それよりさらに凄かった全盛期を、
若い人にも見て感じて共感したいというのはありますね。
しかし故人を使用する場合は、
「故人を使って金儲けをしている」や
「思い出は思い出のままであってほしい」といった意見もあるので、
なかなか難しいとは思いますが。
ヴァーチャルではないですがPANTERAの再結成も賛否ありましたしね。
また最新の技術によってAIによる作詞作曲もあります。
今現在活動しているバンドはもちろんすでに解散しているバンド、
それどころか存命ではない場合でも復活や新曲が作ることが可能で、
事実BEATLES最後の新曲「Now and Then」がAI技術を駆使し、
2023年リリースされました。
帝王OZZY OSBOURNE(オジー・オズボーン)は、
若き天才ギタリストRandy Rhoads「ランディ・ローズ」を亡くしましたが、
今までのランディのプレイをAIに学習させ、
そこから新しいリフを作り出すことについては、
AI作曲については、クオリティが高ければそれについては、オープンだと語り、
音楽シーンが変わってきていることを感じ取っています。
おそらくAI学習によってめちゃめちゃカッコイイリフは出来るでしょうし、
オジーが歌をのせればランディ期のオジーの曲が出来上がると思います。
ただそれは1st、2ndの未発表曲でもないですし、
もし3rdが出ていたらその時の世界情勢や話題、流行っていた曲、
そしてその頃ランディが聴いていた、好んでいた曲、その時の体調など、
様々な要素に影響されていたはずなので、
おそらくはAIにも予想しえない曲、アルバムが出来上がっていたはず。
とはいえオジーがその曲を認め、
AIで作成したと告知した上で曲を発表すれば、
それはランディの曲なのかもしれません。
(ランディが作曲したというよりはランディならこう作曲したかもしれないという曲ですが)
ヴァーチャル・ライヴについては、
若い人達にとってはVTuberなどヴァーチャルな存在が当たり前の状況ですので、
意外と若い人はすんなり受け入れるかも知れないですし、
ライヴ映像だけでは体験しえない、
熱量を持った超精密なライヴと考えれば面白いのかもしれません。
(METALLICAやIRON MAIDEN初来日がヴァーチャル・ライヴで再現されるとなったら、
それはちょっと気になります。)
AI作詞作曲についてもIFの世界として捉え、
もしかしたらこういった曲も出ていたのかもと考えれば、
面白いかもしれません。
技術の革新に対して人間の心、精神がまだ追いついていないため、
おそらくは論争がまだまだ続いていくでしょうし、
答えがでないことなのかもしれないですが、
ヴァーチャル・ライヴがあるから、AI作詞作曲があるからいいといった、
その場その瞬間でしかありえない、なしえない体験や、
人の死が軽くなってしまうようなことだけは避けてほしいものです。