日本HR/HMを牽引してきたメタル音楽雑誌BURRN!。
その表紙といえばほぼ洋楽アーティストの大御所でしたが、
今回5月2日発売(6月号)の表紙がかなり衝撃的…!
なんとB'zがBURRN!の表紙&巻頭インタビューなのです!
コレに関しては賛否両論。
なにしろ日本人の表紙自体が少ない上に、
B'zがBURRN!で取り上げられたことはほとんどないはず。
もちろんこれを新しい風として歓迎する人もいましたが、
多くの人はいきなりすぎて面食らっていました。
そもそも日本のバンドをピックアップして特集するBURRN! JAPANもある上に、
表紙にするなら先にBABYMETALだろの声も…。
「サマソニ」史上初の日本人ヘッドライナーにB'zが決定したことも理由かと思われますが、
現時点では今回の表紙&インタビューの理由は分からず。
おそらくインタビューで今回の表紙に至った経緯などが語られるとは思いますが、
そもそもB'zとHR/HMはどんな関係があるのか?
ギタリストである松本孝弘さんは学生時代、
ジミー・ペイジやリッチー・ブラックモア、マイケル・シェンカーらのギターをコピー。
楽曲からもHR/HMの影響がうかがえるので、
(曲によってはオマージュしすぎてそっくりなのもありますが…)
バックボーンとしてHR/HMがあります。
2004年には
Voエリック・マーティン、
Baジャック・ブレイズ、
Drブライアン・ティッシーでTMG(Tak Matsumoto Group)を結成。
Vo稲葉浩志さんは、
BLIZARDのギタリストの松川敏也(RAN)のソロアルバム、
「BURNING」に謎のボーカリスト「Mr.CRAZY TIGER」として参加、
またSLASHのソロにも参加歴が有ります。
B'zとしてはシェーン・ガラースをサポート・ドラマーとして迎えていたこともあり、
その縁でレッチリのチャド・スミスがシングル曲のレコーディングに参加したことも。
スティーヴ・ヴァイのアルバムThe Ultra Zone収録の「ASIAN SKY」に、
ヴォーカル、ギターで参加。
他にもAEROSMITHとの共演も有り、
HR/HMの世界と無縁というわけではないのです。
さて話をBURRN!に戻しますが、
実際の所、本が売れない時代、
BURRN!の売り上げもかなりマズイと思います。
噂では最盛期の1/3程度。
売り上げテコ入れのためなのか
2019年の4月号では特製エコバッグが付属。
以前まで付録といえばステッカーくらいで、
(サンプラーCDが付いていたこともありましたが)
これについてもかなり賛否両論。
ついでにこの時の表紙がANTHEMだったことも賛否両論。
最近では遂にBURRN! ONLINEのサイトも開設。
月刊誌だとどうしても速報性にかけてしまうので、
オンラインで情報提供は早めにすべきだったのですが、
2018年の末になってようやく開設はかなり遅さを感じてしまいます。
また世界的人気となっているBABYMETALですが、
BURRN!ではほぼ扱うことがなく、
2017年になってようやくライヴレポが掲載されました。
BABYMETALの記事が載っている雑誌といえばBURRN!ではなく「ヘドバン」。
ヘドバンといえばBABYMETALを思い浮かべる方も覆うのではないでしょうか。
ヘドバンは同じくシンコーミュージックの雑誌ながら、
BURRN!では扱わないような内容となっています。
BURRN!でもBABYMETALの内容は今後扱うとしても、
現在勢いの止まらないBABYMETAL層を取り込めていないのはかなり痛いところです。
これ以外にも様々な理由があると思われますが、
売り上げ回復のために”何か”はやらないと行けない状況です。
B'zがバックボーンにハードロックが有り、
アルバムによっても異なりますが、
ハードロックやメタルの要素も充分にあります。
加えてファンの数も相当なものなので、
今回B'zファンの方もかなりBURRN!を買うと思われます。
そのため販売数はかなり伸びるはずですが、
もちろんその後BURRN!を購読したり、
HR/HMを聴くかというとなかなか微妙。
でもB'zのハードロック要素を考えるとB'zから洋楽に目覚める人はいるんですよね。
実は店長本間が洋楽ハードロックを聴くようになったのはB'zから。
松本さんの洋楽カヴァーアルバム、
Rock'n Roll Standard Clubがそのきっかけでした。
MSGやLED ZEPPELIN、
DEEP PURPLE、WHITESNAKEなどの名曲を忠実にカヴァー。
参加アーティストは曲によってバラバラですが、
LOUDNESSの樋口さん、VOW WOWの人見さんも参加しています!
これをきっかけとして洋楽を聴くようになり、
(そのころはHR/HMだけに限らずNIRVANAなども聴いていましたが)
そのうちイングヴェイやHELLOWEENなどHR/HM中心にシフトしていきました。
元々B'zの速い曲が好きだったので、
メタルに流れる要素はあったんですね。
今回のB'zインタビューでもBURRN!初ということになるので、
自身のルーツ、ハードロック、ヘヴィメタルについてもB'zのお二人は語ると思います。
ファンの方はじっくりこのインタビューを読み込むと思いますので、
B'zのルーツとなったバンド、曲を調べて、聴いて、
そこからHR/HMに目覚める可能性も…。
これ自体そこまで多くないケースかと思いますが意義はあることだと思います。
BURRN!編集部が今後B'zをどういった立ち位置で取り扱って行くのか、
今回だけの表紙、インタビューなのか、
それともハードロックというジャンルをもっと広げて取り扱って行くのか。
今後編集部よりそれが語られるはずです。
現時点で成功、失敗を語るのは早計かと思いますので、
これらを踏まえてBURRN!そして日本のHR/HMの今後を見守って行きたいと思います。
JUDAS PRIESTのTURBOやMOTLEY CRUEのMOTLEY CRUEなんかは発売当時は酷評されていたものの、
今では評価されていますから…。
そんなわけで今回は売り切れ、品薄の可能性もございますので、
ご予約は忘れずに…。