僕の住む富山のとなり、石川県金沢市で開催されていた
「荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋」に行ってきました！
漫画とはまた違った独特の緊張感に迫力ッ！
行って正解の原画展でした！
なぜ今回この話をしたかというと･･･。
ジョジョにはHR/HMのエッセンスが多くちりばめられているからです。
そこで今回は「ジョジョの奇妙な冒険」とHR/HMの関係性についてです。
まずジョジョで欠かせないキャラクターは主人公のジョジョ･･･。
ではなくその宿命のライバルとして登場するディオ（DIO）です。
ディオは1部「ファントムブラッド」の
初代主人公のジョナサン・ジョースターから、
その子孫の敵役として幾度となく登場してきます。
ディオ（DIO）はイタリア語で神という意味ですが、
この「神」という意味以外にも
あのRonnie James Dio「ロニー・ジェイムス・ディオ」の
DIOからも取られています。
RAINBOW（レインボー）やBLACK SABBATH（ブラック・サバス）で活躍し、
HR/HM界のナンバー1ヴォーカリストとも言える存在で、
悪役の名前は意外な感じですが、
（どちらかのオジーの方が悪役が似合う気が･･･）
第3部で倒されて以降も息子や回想などで、
その存在自体が数十年にわたって重要な役割を果たしています。
様々なインタビューでも語られていますが、
荒木飛呂彦先生はHR/HMも愛聴し、
このようにHR/HMバンドの名前が作中で使われます。
ジョナサン・ジョースターの師匠ウィル・A・ツェペリは、
LED ZEPPELIN（レッド・ツェッペリン）が元ネタで、
ペイジ、ジョーンズ、プラント、ボーンナムの名で
バンドメンバーも登場はするものの、
脇役のゾンビ･･･。
他Emerson, Lake & Palmer（エマーソン・レイク・アンド・パーマー）の
2ndアルバムTarkus「タルカス」から取った
「タルカス」という戦士も登場します。
続いて2部「戦闘潮流」にはバンド名をもじった「エシディシ」が登場。
もちろんAC/DCから取られており、
他にもWham!（ワム！）をもじった「ワムウ」をはじめ、
洋楽からその名を取ったキャラは登場しますが、
HR/HM系のネタは少なかったりします。
ちなみにウィル・A・ツェペリの孫である
シーザー・A・ツェペリはここで登場しています。
人気の高い第3部「スターダストクルセイダース」では、超能力の具現化。
「スタンド」が登場し、（守護霊のようなもの）
これには名前が付いているのですが、
ミュージシャンの名前が付けられているケースが多いです。
ただ3部に関しては
スタンド運命の車輪(ホウィール・オブ・フォーチュン)で自動車を操るキャラのズィー・ズィー、
この元ネタがZZトップであったり、
ジョースター家に30年間仕えている執事「ローゼス」が、
GUNS N' ROSES（ガンズ・アンド・ローゼズ）もしくは
STONE ROSES（ザ・ストーン・ローゼズ）くらい。
4部「ダイヤモンドは砕けない」では、
PINK FLOYD（ピンク・フロイド）が1975年にリリースしたアルバム
Wish You Were Here「炎〜あなたがここにいてほしい」収録、
Shine On You Crazy Diamond「クレイジー・ダイアモンド」を元ネタとしたスタンド、
「クレイジー・ダイヤモンド」が登場。
この部の主人公「東方仗助」のスタンドで、
触れたものを治すという能力を持っています。
仗助の友人「広瀬康一」のスタンドも、
同じくPINK FLOYDのEchoes「エコーズ」を元ネタとした
「エコーズ」と言う名のスタンドを操ります。
4部ではHR/HM関連の元ネタが多く、
4部のボスである吉良吉影は
「キラークイーン」（QUEENのKILLER QUEEN）、
「シアーハートアタック」（QUEENのSheer Heart Attack）、
「BITE THE DUST」（QUEENのAnother One Bites The Dust）と
スタンドにQUEEN関連の永付けられているのを始め、
虹村形兆のスタンドは「バッド・カンパニー」（イングランドのバンドBad Company）、
料理人トニオ・トラサルディーのスタンドは
「パール・ジャム」（アメリカのロックバンドPearl Jam）、
作中でもギターを弾く音石明は、
「レッド・ホット・チリ・ペッパー」（Red Hot Chili Peppers）とモロな名前で、
ライトハンド奏法（タッピング）を戦闘中に披露したり、
将来の夢は「ジミ・ヘンやジェフ･ベックのような
ウルトラ・スーパー・ギタリストになって激しく熱く生きること」と語り、
「エディ・ヴァン・ヘイレンも尊敬してるし
スティービー・レイ・ボーンも渋くていいと」語ります。
ドブネズミのスタンドはそのまま「ラット」（RATT）、
エステティシャン辻彩のスタンドは「シンデレラ」（グラムメタルのCinderella）、
吉良吉影の父、吉良吉廣のスタンドは「アトム・ハート・ファーザー」
（PINK FLOYDのAtom Heart Mother「原子心母」が元）、
噴上裕也の「ハイウェイ・スター」（DEEP PURPLEのHighway Star）
乙雅三（きのとまさぞう）の「チープ・トリック」（Cheap Trick）と
かなりHR/HM系のネタが登場しています！
ギャングをテーマとした5部「黄金の風」では
ナランチャ・ギルガがプロペラ戦闘機を操り、
このスタンドの名前が「エアロスミス」(AEROSMITH)、
敵であるポルポのスタンドは「ブラック・サバス」（BLACK SABABTH）、
リゾット・ネエロのスタンドが「メタリカ」（METALLICA）、
なんとこのスタンド「ロオオオード」と鳴き声を上げる芸の細かさもあります。
6部「ストーンオーシャン」では
主要キャラエルメェス・コステロがスタンド「キッス」（KISS）、
フー・ファイターズ（F・F）とそのままデイヴ・グロールの
FOO FIGHTERSの名前のキャラが登場します。
敵ではナルシソ・アナスイがダイバー・ダウン
（VAN HALENの5thアルバムDiver Down）、
サンダー・マックイイーンがハイウェイ・トゥ・ヘル
（AC/DCのHighway to Hell「地獄のハイウェイ」）、
ミラションがマリリン・マンソン（Marilyn Manson）、
スポーツ・マックスがリンプ・ビズキット（Limp Bizkit）、
ボスであるエンリコ・プッチがホワイトスネイク、
メイド・イン・ヘブン
（デイヴィッド・カヴァデールのバンドWHITESNAKEと
QUEENのアルバムMade in heaven）と、
様々なバンドが登場します。
7部「スティール・ボール・ラン」では、
敵としてブラックモア（Ritchie Blackmore）、
スタンドが「キャッチ・ザ・レインボー」（RAINBOWのCatch The Rainbow）
アクセル・RO（GUNS N' ROSESのアクセル・ローズ）、
スタンドが「シビル・ウォー」（ガンズのCIVIL WAR）.
8部「ジョジョリオン」では
4部と同じ名前の吉良吉影が登場し、
キラークイーンとシアーハートアタック
が登場するほか、
東方憲助のスタンド「キング・ナッシング」（METALLICAのKing Nothing）、
東方常敏のスタンド「スピード・キング」、
東方花都のスタンド「スペース・トラッキング」
（どちらもDEEP PURPLE）と
1部から8部までどこかにHR/HMの元ネタが盛り込まれています。
HR/HM以外にも洋楽ロックからポップ、ジャズまで多数の元ネタが作中にあることから、
荒木先生はHR/HMだけが好きなわけではないですが、
インタビューでも「ヘビメタ好きなんで」とコメントしていることや
（ここでのヘビメタは蔑称的に使われているものではないですので念のため）
かなりの数のHR/HMネタがあることから、
音楽的に思い入れのあることは間違いなさそうです。
戦闘シーンを描く時には
イメージに合った激しい曲を聴いてらっしゃるようで、
もしかしたらHR/HMを聴きながら描かれているかもしれません。
すでにジョジョを読んだことのある方は、
元ネタを思い浮かべ、
曲を流しながら読むことでより面白く、
未読の方は元ネタを探しながら読むことで、
より面白く読むことが出来ると思います！
ちなみにジョジョのアニメ1部と2部ではでは、
エンディングでYES（イエス）の
ROUNDABOUT「ラウンドアバウト」が使用されました。
