メタルが最も世界中で流行っていた頃と言えば1980年代。
IRON MAIDEN、JUDAS PRIEST、METALLICA、
GUNS N' ROSES、MOTLEY CRUE、DEF LEPPARD、
SLAYER、MEGADETHなど様々なバンドが活躍しました。
そんな中でもコミカルかつキャッチーなサウンドで活躍したのが、
TWISTED SISTER（トゥイステッド・シスター）。
3rdアルバムStay Hungryが世界的に大ヒットし、
1980年代中頃を象徴するバンドでした。
2015年からフェアウェル・ツアーを行い解散、
その後2023年にメタルの殿堂入りを記念して再結成。
3曲のみを演奏し、その後の活動予定はないとしていましたが、
2026年に再結成し、結成50周年を記念するワールド・ツアーを行うことが発表されました！
50年とは驚きです！
そこで今回はTWISTED SISTER50年の歴史を振り返っていきます！
バンドの結成としては1972年、
ギターのJay Jay French「ジェイ・ジェイ・フレンチ」を中心に結成されました。
バンドの顔とも言えるDee Snider「ディー・スナイダー」ですが、
実は結成メンバーでは無く、
途中からの加入でした。
バンド結成後はメンバーも流動的でしたが、
1976年にディー・スナイダーが加入。
パフォーマンスはもちろん作曲能力も抜群であり、
ベースのMark Mendoza（マーク・メンドーサ）もその後加入し、
当初のデヴィッド・ボウイやニューヨーク・ドールズなどに影響を受けた、
グラムロックからハードロックバンドに変遷していきました。
バンドの実際の結成は1972年ですが、
ディー・スナイダー加入時をバンドとしても結成年としているようですね。
バンドはディー・スナイダーのカリスマ性もあり、
結成の都市ニューヨークで人気が出始め、
自主制作作品をリリース。
1982年遂にデビュー･アルバムUnder the Blade「アンダー・ザ・ブレイド」をリリース。
代表曲となるタイトル曲を中心に、
ド派手な見た目と攻撃的かつキャッチーなサウンドと既に音楽性を確立させ、
ブレイクの予感を感じさせる1枚となりました。
翌1983年にはメジャー･デビュー作となる、
You Can't Stop Rock 'n' Roll「ユー・キャント・ストップ・ロックンロール」をリリース。
サウンドはされに洗練され、
シングルI Am (I'm Me)がUKチャート18位、
The Kids Are Back、You Can't Stop Rock 'n' RollもMTVで多数放送され、
正にロック、正に反逆のサウンドとして人気を集めました。
この頃10代であれば何も考えず格好いい！楽しい！とはしゃいだことでしょう！
1984年にはバンドを、そしてグラムメタルを代表する1枚、
Stay Hungry「ステイ･ハングリー」をリリース！
女装したド派手すぎる見た目とWe're Not Gonna Take It、I Wanna Rockを始めとする、
反骨精神にあふれまくった楽曲。
Twisted Sister - We're Not Gonna Take It (Official Music Video)
Twisted Sister - I Wanna Rock (Official Music Video)
当時のキッズ達に刺さりまくり200万枚以上のセールスを記録し、
世界的な大ブレイクを果たしました！
1985年3月には東京、名古屋、大阪で日本公演を開催。
チケットはS席で3,900円なのが時代を感じさせますね。
なお現時点ではこれが最初で最後の来日となっています･･･。
反骨精神あふれる曲だ大ヒットすれば、
それを封じ込めようとする勢力が出てくるのも世の常。
PMRC、音楽の歌詞や内容が子供たちに与える影響を懸念する団体に目を付けられ、
We're Not Gonna Take It、Under the BladeのMVが問題視されました。
ディー・スナイダーはこれに対し米国上院の公聴会に出席して理路整然と反証。
父親が裁判書記官、母親が美術教師で、きっと地頭もいいのでしょう。
音楽や見た目とは裏腹に、
知的な面を持つところも非常に格好いいのです。
こういった面もあってバンドの人気はさらに上がっていきました。
が、1980年代後半にはブームも終演を迎え、
1985年のCome Out and Play「カム・アウト・アンド・プレイ」は50万枚にとどまり、
1987年のLove Is for Suckers「ラヴ・イズ・フォー・サッカーズ」は、
後年になって評価されるものの当時の売り上げはイマイチで、
ディー・スナイダーが脱退、その後解散することとなりました。
その後ソロ活動を行っていましたが、
1997年にはディー・スナイダーの映画、
Strangelandのサウンドトラックのためにメンバー何人かが集結。
バンド名義での活動を行うこととなりました。
1999年にはいじめ被害者支援のためにTV出演し曲を演奏。
昔PMRCから色々言われたわけですが、
子供のことを考えていたのはどっちだったのか･･･と思わずにはいられません。
その後は継続的に活動を行い、
2004年に再録アルバムStill Hungry「スティル・ハングリー」、
ファミリー層に向けたクリスマス・アルバム、A Twisted Christmasをリリースするなど、
大ヒットした1980年代とは異なりながらも、
しっかりと活動していきます。
しかし1982年から活動していたドラマーの1982年が2015年に天国に旅立ち、
マイク・ポートノイが後任として加入。
その後フェアウェルツアーを開催し、2016年に2度目の解散を行いました。
こうしてみると結成50年の中で波瀾万丈のバンド活動、
反骨精神で問題視されながらも子供達に人気となり存在感を放ってきた、
希有なバンドと言えます。
今回の50周年ツアーで、
遂に2度目の来日があるのでしょうか？
著・METAL IS FOREVER店長 本間（2025/09/13）
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