
ANTHRAXのSpotify公式ページに、
「Crazy Sheep」と言う名のアルバムが突如登場、
ただこれはAIが作成した偽物であり、
現在は削除されたと言います。
El Directorと言うアーティストとのコラボ曲とされ、
Spotify上には無かったですが検索するととあるところでヒット。
聞いてみるとサウンド的にはメタル、スラッシュでは無く、
羊の鳴き声とエレクトロなサウンドの所謂EDM、
エレクトロニック・ダンス・ミュージックでした。
ヒップホップ・グループPublic Enemyとの「Bring the Noise」もあるため、
なんらかの形でEDMとのコラボもあり得ない話ではないバンドですが、
今回は全くのフェイクだったわけです。
こういったAI生成でのトラブルは多数発生しており、
ANTHRAXのようにAI生成によるニセアルバムがアップされるケースから、
まったくのAIバンドの作成されるケースもあります。
The Velvet Sundownというバンドが一時話題、
アーティスト写真やバイオグラフィーもそれっぽいものでしたが、
「AI生成なのでは?」の疑惑があがり、
やはり楽曲、アーティスト写真などがAIであったことで物議を醸し出しました。
Spotifyの対応が遅れたことも問題となりましたが、
AI要素を隠してさも本当にバンドが存在しているようにされると見抜くのは難しいかも知れません。
(アーティストへの還元問題でSpotifyを使うのはやめましたが )
プラットフォームの対応も難しいわけですが、
アーティストへの影響は甚大です。
ANTHRAXのように勝手に名前を使われるケースはもちろん、
AI生成で作られた曲が上位に行くようなことがあれば、
その分他のアーティストにしわ寄せが来てしまいます。
ランキングなんかはその順位によって聞かれる、人々の目にとまる回数が大きく変わります。
10位の曲と11位の曲では注目度数は一桁は代わってくることでしょう。
もしAI生成の曲が10位だった場合、
本来10位だったアーティストが11位になってしまい、
収益にも大きく影響を与えてしまいます。
更に問題となるのが作曲です。
例えば自身で曲を作成し、
それらをベースとしてAI作成するのでしたら、
まだいいかもしれません。
AI楽曲生成の多くは既存の楽曲のデータ、
例えばコードやメロディ、リズムなど特徴を学習して、
曲を生成することとなります。
AIは基本的にデータがあってそれを学習してそこから出力します。
HR/HMの名曲が無数にあり、
そこには様々な思い出がありますが、
それらが特に考慮されることも無く、
「METALLICAっぽい曲を作って」との命令があれば、
なんとなくMETALLICA感がある曲が生成される訳です。
人間が作っても○○っぽい曲が出来ることはありますが、
そこには大きく影響を得た曲であったり、
バンドや曲へのリスペクトだったりと、
人間の感情があっておこりうる話です。
結局名曲のいいところを切り取ってつぎはぎにして、
それをそれっぽくしているだけですので、
そうやって出来たものに何か意味はあるのでしょうか・・・。
音楽とは異なりますが、
AI生成されたイラストも氾濫しているのが気になります。
昔は無料素材としていらすとやさんのものがよく使われていましたが、
最近ではAI生成されたと思われるイラストが多数見られます。
特に某国民的映画を多数作成したスタジオを学習したイラストが多いのは、
辟易してしまいます・・・。
とはいえ私自身AIに否定的というわけでは無く、
情報を集める際にAIは非常に役に立ちます。
例えばメルマガを書く際、
情報が少ないバンドなどの場合は、
AIに情報を集めてもらい、
その中から自分が必要な情報を収集、
その後情報を裏取りをしてから、
内容に反映することはあります。
AIは仕事、作業を楽にするためのあくまでも補助の機能。
そこを忘れないようにしたいものです。
とそんなAIがあふれるこの時代ですが、
だからこそ自分で組んだバンドは、
AIイラストではなく実際にイラストを作成いただき使用しております!
私のバンド「MMR」のデビューライヴが11/29、
ラストライヴが12/13に開催されます!
なんとラストライヴはIRON ATTACK!のオープニングアクトで出演、
来週チケット発売予定ですので、
またご連絡させていただきます!
著・METAL IS FOREVER店長 本間(2025/09/05)
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