海外バンドの動向チェックのため、
Xで海外ニュースなどもチェックしているのですが、
「台湾ニュース」で衝撃的なポストを見つけました！
フレディ・リムが次期駐フィンランド大使に就任！
（いろいろ問題があるので正確には駐フィンランド代表なのですが
ここでは大使と言うことで）
おそらくかなりの人がその名前を聞いたことがあるはず！
台湾のメタルバンド、ChthoniC（ソニック/閃靈樂團）の
ヴォーカル、二胡奏者のフレディです！
実は2024年1月の立法委員選（日本で言う国会議員のようなもの）には参加せず、
病気の家族のため政治活動を引退、
2016年〜2024年と8年間の政治活動に別れを告げましたが、
民進党総統候補の頼清徳氏の説得により民進党に加入。
2025年3月には新曲「百萬遍（Endless Aeon)」、
5月にはライブEP「MEGAPORTAL 2425」をリリースし、
音楽活動を中心に行っていくのかと思っていたところの今回のニュース。
正直かなり驚きでしたね。
CHTHONIC閃靈【ENDLESS AEONS 百萬遍】Music Video
百萬遍（Endless Aeon)は1947年2月28日に発生した、
「二・二八事件」を元にした曲で、
抗議活動が独裁政権によって武力鎮圧され1万8000人以上が犠牲に。
フレディの祖父も独裁政権の犠牲になり、
これもきっかけの一つとして政治の世界に別れを告げ、
ChthoniCの復活へと繋がったのですが、
それでもなお政治の世界に戻ってきたのは本当に頭が下がります。
さてフレディの大使の件ですが、
やはりフィンランドと言えばメタル。
それも人口比率で世界的に最も多くメタルバンドが存在するメタル大国。
偶然なのか狙ってなのか気になりますが、
2009年の5thアルバムMirror of Retribution（十殿）から、
2011年の6thアルバムTakasago Army（高砂軍）、
2013年の7thアルバムBu-Tik（武��）は、
フィンランドのスパインファームレコードからリリース。
フィンランドでもツアーを行っており、
そしてフィンランドのバンド、EnsiferumやKorpiklaaniと
ツアーを行ったこともあります。
今回の件、世界初の「ヘヴィメタル大使」とのことで大きく話題になっており、
人権意識の高いフィンランドと、
アムネスティ・インターナショナルでも活動し、
もちろん音楽でも人権について歌っているので親和性は抜群。
メタルという文化を通して台湾とフィンランドの親交に、
大きく貢献することかと思います。
大使としてChthoniCでのライヴをするなんてことがあれば、
盛り上がりが凄いことになりそうですね！
では日本との関係はどうかというと、
2000年にフジロックにて初来日。
もう25年も前の出来事ですね。
フジロックにブラックメタルバンドが参加するのは、
かなり異質なことだったと思いますが、
実際のライヴはどんな感じだったのでしょうか？
2010年にはLoud Parkで来日、
その後もツアーを行い、
太平洋戦争の際、台湾原住民により編成された日本軍の部隊、
高砂義勇軍をテーマとしたコンセプト作、
Takasago Army (高砂軍)もリリースし、
心打たれた方も多いのではないでしょうか？
また来日の際は日本の国会議員とも親交を深め、
2023年5月2、3日にはなんと私の住む富山県高岡市に、
台湾訪問団の団長として本名の「林昶佐」で来ていました！
気がついたのは訪問した後だったので生で見ることは叶わずでしたが、
市役所にも赴いて高岡市長らと歓談。
翌日には高岡獅子舞大競演会に参加。
高岡市の獅子舞に加え、台湾の獅子舞も参加、
外国の獅子舞は約半世紀ぶりという歴史的なイベントであり、
フレディも「獅子舞を通じて台湾文化を知ってもらい、
教育やスポーツ、ビジネス、観光で協力していきたい」とコメントしていました。
フレディこそ来ていませんが、
今年2025年も高岡獅子舞大競演会に台湾の獅子舞が参加。
フレディの考える文化交流は、
台湾と高岡でまだ続いているようです。
今後政治家としてフレディが日本に来てくれることはあるのか？
フィンランド大使のため難しいとは思いますが、
またライヴで来日に日本のファンを楽しませ、
文化的交流につなげていってほしいものです。
著・METAL IS FOREVER店長 本間（2025/05/23）
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