2025年4月14日のアメリカ アリゾナ州ツーソンで行われた、
Napalm Death(ナパーム・デス)の公演。
ヴォーカル、マーク "バーニー" グリーンウェイが原因不明の腹痛のため歌うことが出来ず、
急遽ヴォーカル無しの編成に。
ライヴ中はファン数人をステージに上げてヴォーカルを担当させるなど、
非常に珍しいパフォーマンスとなりました!
ヴォーカルを担当した人は、
きっと夢のような出来事だったことでしょう。
Napalm Death live in Tucson AZ
ヴォーカリストは風邪や体調不良などがあると、
歌うこと自体が困難になるため、
他のメンバーがサポートしたり、
場合によっては代役ヴォーカルを立てることもありますが、
ファンが代わりに歌うというのは初めて聞いたので驚きですね。
病気などでツアー中にやむを得ずヴォーカリストが休養、脱退というケースはありますが、
簡単にツアー中止と言うこともできないため、
意外な代役を立てるというケースもありますので、
今回はそれらを見ていこうと思います!
ロック・オア・バストのワールドツアー中だったAC/DCですが、
ヴォーカルのブライアン・ジョンソンがドクターストップとなります。
以前から耳が悪かったようですが、
このまま続けると一生聴力を失う危険があるとされ、
ツアーか聴力どちらをとるかとなるとやはり聴力が大事なのでやむを得ず降板。
そこで代役となったのがなんとGUNS N' ROSESのアクセル・ローズ!
このニュースには当時本当驚きました!
5月、6月のヨーロッパツアー、振り替え公演となった8月、9月の北米ツアーでの代役を務め、
しかも自身のバンドのツアーの合間を縫っての代役ヴォーカルでした。
驚きと共に以前のアクセルであれば実現していなさそうですので、
アクセルも丸くなったと感じる代役でした。
肝心のライヴについても声質が似ていることからそこまでの違和感はなく、
AC/DC、アクセルの凄さが改めてわかった出来事でした。
C/DC W/Axl Rose - Thunderstruck (Madison Square Garden,Nyc) 9.14.16
2022年10月、北米ツアー中のACCEPTですが、
ヴォーカルのマーク・トーニロがウイルス感染により喉を痛めドクターストップ、
アメリカのハードロックバンド、Dangerous Toysのヴォーカル、
ジェイソン・マクマスターが代役を務め、
マークの体調が戻ってきてからはなんとダブル・ヴォーカルでライヴを行うという、
まさにケガの功名とも言えるスペシャルなものとなりました!
しかもジェイソン・マクマスターは同じ年の11月15日のARMORED SAINTボルティモア公演で、
体調不良となったヴォーカル、ジョン・ブッシュの代役も務めることに!
ジェイソン・マクマスターの実力、そしてメタル・シーンからの信頼がうかがえますね。
日本のLOUDNESSも代役ヴォーカルに助けられたことがあり、
2013年4月14日、ブラジルのメタル・フェス、
LIVE N'LOUDER FESTIVAL in Sao Paulo,Brazilでは、
スケジュールの都合で二井原実氏参加できず、
(X.Y.Z.→Aと重なったため)
さらにはマイケル・ヴェセーラも出演不可となったため、
代役の務めたのはブラジルのパワーメタルバンド、
当時HIBRIA(ヒブリア)に在籍していたスーパーヴォーカリスト、
Iuri Sanson「ユーリ・サンソン」!
Crazy Nights、Soldier of Fortuneといった名曲を歌い、
そのパフォーマンスは大いに評価され、
「素晴らしい経験だった」とユーリも語っています。
Loudness (feat. Iuri Sanson) - Crazy Nights @ LIve 'n' Louder - 14/04/2013
2024年にはSkid Row(スキッド・ロウ)のヴォーカル、
Erik Grönwall「エリック・グロンウォール」が白血病治療のため脱退。
親交のあったHalestorm「ヘイルストーム」のリジー・ヘイル代役として4公演に参加し、
バンドの危機を救うこととなります。
女性ながら男性以上に強烈な歌声の彼女ですし、
過去にはセバスチャン・バックとライヴで共演、
Skid Rowの代表曲Slave to the Grindも一緒に歌っていたので、
代役にまったく違和感はなかったですね!
ライヴでのヴォーカルの代役というと非常に特殊なケースで、
ヴォーカリストとしても持ち歌以外をライヴで歌うのは並大抵ではないですし、
バックのメンバーも細かいタイミングやパフォーマンスなど苦労するはずですが、
逆にそれを乗り越えて新たな面を見ることが出来る貴重な機会だと思うので、
いつものヴォーカルではなくてがっかり・・・
ではなく今後見ることのないライヴに遭遇してラッキーなのかもしれませんね!
著・METAL IS FOREVER店長 本間(2025/04/18)
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