
1974年にUFOのアルバム、Phenomenon「現象」でデビューし、
神とも称されるギタリストMichael Schenker(マイケル・シェンカー)。
そのデビューから50周年を記念し、
ベスト公演とも言えるライヴが2026年1月28日(水)日本武道館、
1月29日(木)フェスティバルホールで行われることが発表されました!
日本武道館の公演ですが、
初来日は1981年8月12日の日本武道館が初日、
なんと45年も前の出来事です。
この公演は「飛翔伝説 MSG武道館ライヴ」としてライヴ・アルバムがリリース、
ゲイリー・バーデン、ポール・レイモンド、クリス・グレン、
そしてコージー・パウエルのラインナップで、
海外でもヒットした作品です。
また日本武道館での公演は38年ぶりとのことで、
かなりメモリアルなライヴとなりそうです。
しかし一番驚いたのはその来日予定ラインナップで、
ブライアン・ティッシー、デレク・シェリニアン、
バリー・スパークス、マイケル・フォス、
そしてヴォーカルがエリック・グロンウォールなのです!
メロディアス・ハードロックバンドのH.E.A.Tに加入、
その後2022年にSKID ROWに加入し、
アルバムThe Gang's All Hereも好評で来日公演も大盛り上がりが期待されていましたが、
2024年3月に白血病の治療で脱退。
その後の活動がどうなるか心配していただけに、
エリックの名前があったのは驚きと共に、
嬉しいニュースでもありました。
Michael Schenker Gorupといえば当然マイケルの最高のギターが一番のバンドですが、
その素晴らしいヴォーカルも特徴です。
今回はMSGで活躍した歴代のヴォーカリストを振り返って見ようと思います。
初代ヴォーカリストはゲイリー・バーデンですが、
下手の代名詞とされるのが悲しいところ。
HR/HM系ヴォーカリストのようなクリアで突き抜けるハイトーンではないですが、
声質的にも一番MSGに合っていると感じますね。
Michael Schenker Group - Armed and Ready(ヴォーカル ゲイリー・バーデン)
1979年のデビューから1981年まで活動、
その後は何度も加入脱退を繰り返していますが、
やはりMSGにイメージが強いですね。
1982年には2代目ヴォーカリストのグラハム・ボネットが加入。
ASSAULT ATTACK「黙示録」のレコーディングは行ったものの、
ライヴ中の大失態で解雇されることに。
アルバムはAssault AttackやDancerなど、
ヘヴィかつメロディアスな楽曲と、
グラハムの熱くパワフルな歌唱がマッチしていただけに、
1枚だけで終わってしまったのは残念な限り。
Michael Schenker Group - Assault Attack(ヴォーカル グラハム・ボネット)
実はコージー・パウエルとマネージャーが推薦したのはデイヴィッド・カヴァデールだったらしく、
もし実現していたらどうなっていたのでしょうか?
グラハム解雇後に再度ゲイリーが加入。
その後またも脱退しレイ・ケネディが加入。
SUPER ROCK '84 IN JAPANにも出演しますが、
声質が合わずにまたも脱退。
1986年にロビン・マッコーリーを迎えて、
McAuley Schenker Group(マッコーリー・シェンカー・グループ)に改名して活動、
ソウルフルかつパワフルな歌声はマイケルのギターともマッチしていましたが、
今までとは違ったポップさもある作風がファンには受けず、
不遇なイメージがありますね。
とはいえ2000年代に入ってもMSGで何度も活動しているため、
マイケルの信頼も厚いのだと思います。
McAuley Schenker Group - Anytime(ヴォーカル ロビン・マッコーリー)
その後はリーフ・サンディン、デヴィッド・ヴァン・ランディング、
ケリー・キーリング、キース・スラック、クリス・ローガン、ジャリ・ティウラなど、
様々なヴォーカリストが短期的に活動。
今回も来日するマイケル・フォスはリズム・ギターも兼任しての活動でした。
2011年にMichael Schenker's Temple Of Rockを結成し、
2012年からは実力派のドゥギー・ホワイトが正式に加入。
パワフルでハイトーン、中低音域も歌いこなす万能ヴォーカリストであり、
RainbowやYngwie Malmsteenでも活躍していただけに相性はバッチリでしたね。
2016年8月にはマイケル・シェンカー・フェストを開催、
ゲイリー・バーデン、グラハム・ボネット、ロビン・マッコーリーの歴代ヴォーカルが共演。
2019年のアルバム「Revelation」では3人に加えドゥギー・ホワイト、
そしてゲストヴォーカルとしてロニー・ロメロも参加します。
MICHAEL SCHENKER FEST - Rock Steady(ヴォーカル ゲイリー・バーデン、 グラハム・ボネット、ロビン・マッコーリー、ドゥギー・ホワイト)
キャリア50周年の記念アルバム「Immortal」では、 ロニー・ロメロがメイン・ヴォーカルとなり、
「UNIVERSAL」にも参加。
パワフルでエモーショナルな中音域から伸びやかなハイトーンまで、
今のMSGと一番マッチするヴォーカリストなのは間違いないですね。
今回ロニー・ロメロの名前はなく、
エリック・グロンウォールではありますが、
きっとマイケルのギターと最高のケミストリーを起こしてくれることは間違いないので、
ライヴを期待せずにはいられないですね!
MSG - Sail The Darkness(ヴォーカル ロニー・ロメロ)
著・METAL IS FOREVER店長 本間(2025/04/11)
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