3/21に単独公演、3/22はMARQUEE / AVALON主催のフェス、
Legends of AVALONにてヘッドライナーを務めたSonata Arctica。
SNSでもその盛り上がりはめちゃくちゃ伝わってきます!
大阪公演は早々と完売、
なんとキャパ350人ほどの大阪MUSE公演でしたので、
すぐそこにいたメンバー達にきっと大興奮だったかと思います!
Legends of AVALONもマーティ・フリードマン、Unlucky Morpheus、
PHANTOM EXCALIVER、Anju Tachibanaとソナタ以外も、
実力派のラインナップとなっており、もちろんこちらも完売。
バンドによっては撮影可能で、
撮影可能なソナタのステージ(SAN SEBASTIAN)も見ましたが、
トニー・カッコのハイトーンを聴くとメタルを聴き始めのあの頃の記憶が蘇ってきますね。
なんとなく若手のイメージのままでしたが、
1995年の活動開始からもう30年のベテラン・バンド。
今回は来日公演も好評だった、
SONATA ARCTICAを振り返って見ようと思います。
1995年12月22日にソナタの前身であるTricky Beansが、
ギターのヤニ・リーマタイネン、
ベースのマルコ・パーシコスキ、
ドラムのトミー・ポルティモによって結成。
その後にヴォーカルのトニー・カッコが加入しますが、
実は最初はハードロックバンドでした。
1996年からはバンド名をTricky Meansに変更。
現在のSONATA ARCTICAと比べると、
かなり変わった名前に感じますね。
転機となったのは同じくフィンランドのバンド、
StratovariusのVISIONS(1997年の6thアルバム)で、
このスピード感あふれるパワーメタルサウンドに魅了され、
バンドの音楽性もこれを影響したものになっていきます。
1997年にはフィンランド ヘルシンキのレーベル、
スパインファーム・レコードと契約。
Amorphis、DragonForce、Ensiferum、Nightwish、Northerなどのバンドも在籍し、
2000年代はスパインファームの名前を聞くだけでワクワクしたモノです。
(なお現在は布袋寅さんも在籍)
流石にTricky Meansの名前では売るのが難しいとされ、
楽器を演奏が語源の「SONATA」(日本では奏鳴曲とも)、
彼らの故郷フィンランドの北部ラッピ州ケミを意味し、
北極や寒さなどを意味する「ARCTICA」を合わせてこのバンド名になりました。
バンド名からも美しさと荘厳さ、
壮大で北欧の冷気が伝わってくるようであり、
大正解の改名でした。
1999年にはシングル「UnOpened」を、
11月22日には記念すべき1stアルバム、Ecliptica「エクリプティカ」をリリース、
(発売日は諸説ありますが公式サイトの日を参照しています)
国内盤の帯には「極上の哀愁美溢れる美旋律メロディーの洪水に君は耐えられるか!?」と書かれていますが、
正にその通りで1曲目のBlank Fileからいきなり美しい哀愁メロディで疾走し、
ピロピロギターとキラキラキーボードの激しいバトル、
高音域に少し苦しさはあるものの力強さあふれるヴォーカルと、
Stratovarius、HELLOWEENといったバンドをさらに進化させたサウンドで、
世界中のメタルファンを虜にしました。
名曲は多いですが特に「FullMoon」は素晴らしいの一言ですね。
SONATA ARCTICA - FULLMOON
Stratovariusヨーロッパ・ツアーのサポートにも呼ばれるまでになり、
そして2001年の2ndアルバム、Silence「サイレンス」では、
メタル史に残る必殺チューン、San Sebastianを収録し、
1stか2ndどちらがソナタの最高傑作か迷う方も多いのではないかと思います。
SONATA ARCTICA - San Sebastian
実は僕はリアルタイムで聴いておらず、
3rdのタイミングでSilenceを購入、
これがちょうどメタルを聴き始めの頃でした。
疾走曲、メロディのいい曲は今までもありましたが、
それすらも凌駕するスピードとメロディで、
よりメタルの世界に深く入っていたのは言うまでもありません。
2001年には初来日も果たし、
9月4日の東京 渋谷オンエアイースト公演は、
「Songs Of Silence Live In Tokyo」としてライヴ・アルバムもリリースされました。
圧倒的疾走感で人気となったソナタですが、
2003年のWinterheart's Guildでは今までのようなキラーチューンがなかったことや、
2004年のReckoning Night、2007年のUniaでは
疾走感を抑えメロディを重視したことで、
賛否両論となってしまいました。
1st、2ndは即効性のある作品でしたが、
4th以降はメロディを重視し何度も聴いてその素晴らしさがわかる1枚となっていました。
初期の印象が強くて物足りなさがあった人も多いのか、
日本でのソナタ熱も少し落ち着いてはきましたが、
それでも2005年には日本で8公演を行うなどまだまだ人気で(母国フィンランドに次ぐ数)
定期的に来日を果たしていました。
しかし2007年にはヤニ・リーマタイネンが兵役により解雇。
日本でも人気のあったギタリストなだけに、
アルバムの方向性、疾走曲ではなくメロディを重視も相まって、
離れていった人も多かった気がします。
2012年にはLOUD PARK 12に出演し、
Black Sheep、FullMoonこそ演奏しましたが、
日本で人気のある、初期の疾走曲は他になく、
あまり盛り上がっていなかったのが残念で、
ネットでも色々言われていたようです。
そういった事もあったのか今回のはなんと10年ぶり!
San Sebastian、Replica、My Land、FullMoon、
Wolf & Ravenと初期の代表曲を詰め込んだ、
後半のセットリストが盛り上がりまくったのは想像に難くなく、
LOUD PARKの事もあったので今回の盛り上がりは本当に嬉しい限り!
これからも北欧、日本のメタルシーンを盛り上げていってほしいものです!
著・METAL IS FOREVER店長 本間(2025/03/28)
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