
今から6年前の2019年3月21日、Download Festival Japanが開催!
イギリスなど海外ではずっと開催されていましたが、
日本では初の開催でした。
大型メタル・フェスといえば日本ではLOUD PARKですが、
2017年のLOUD PARK 17を最後に定期開催が終了。
そのため新たなメタル・フェスとして大きな注目を浴びました。
残念ながら定期開催には至りませんでしたが、
LOUD PARKとはまた違った魅力のあったフェス、
Download Festivalを振り返ってみようと思います。
Download Festivalは2003年にイギリスのドニントン・パークで開催。
2日間の開催でヘッドライナーはIRON MAIDEN、
Limp Bizkitキャンセルに伴いAudioslaveとなっています。
LOUD PARKはHR/HMに特化したフェスではありますが、
Download FestivalはHR/HMに加えて、
オルタナティヴ、ミクスチャー、パンクなど、
ラウド系の音楽特化となっており、
より幅広いものとなっています。
また各ステージの名前が、
Snickers、Gibson、Red Bullなど、
スポンサー名になっているのが興味深く、
またシーンに大きな影響を与えた人物が逝去した場合は、
Dimebag Darrell Stage、The Ronnie James Dio Stage、
The Lemmy Stageなど、
その功績をたたえてステージに名前が付けられるケースがあります。
残念ながら日本ではスポンサーの名前がステージに付けられてはいませんでしたが、
これはなかなか面白い試みだと感じました。
2016年にはフランスで開催、
その後スペイン、オーストラリアでも開催され、
2019年には遂に日本初開催となりました。
本国イギリスではDef Leppard、Slipknot、TOOLがヘッドライナーで、
日本ではOzzy Osbourneがヘッドライナーの予定でしたが、
インフルエンザの影響でキャンセルとなり、
代わりにJUDAS PRIESTがヘッドライナーに抜擢されました。
オジーのキャンセルは本当に残念で、
体調もあってこれ以降オジーの来日は実現していません。
しかしながら2018年末に来日しながら、
半年も期間をおかずにJUDAS PRIESTが来日してくれたのは、
なんともうれしいサプライズでした!
またサプライズと言えばGHOSTの発表!
2014年にサマーソニックで来日し、2016年にはグラミー賞を獲得、
アルバムも各国で上位にランクインするほどのバンドでしたが、
なかなか日本では海外ほどの人気が出ず、
単独来日も大きなステージを再現するには難しい状況でしたが、
Download Festivalであれば音楽的にもピッタリマッチし、
事実当日も大きく盛り上がりました!
他にも日本のロック・バンド、MAN WITH A MISSION、
パンク・バンドのSum 41も出演。
MAN WITH A MISSIONの名前を聞いたことがあるけれど、
どんなサウンドなのか気になっていた方も多いでしょうし、
Sum 41はパンクでもメタリックな要素のあるバンド、
LOUD PARKではおそらく出演がなかった、
もし出演するならばおそらく結構叩かれたと思われるので、
Download Festivalの存在は大きいものでした。
(事実LOUD PARKでのLimp Bizkit、
STONE TEMPLE PILOTS with Chester Benningtonは批判の声も大きく、
ヘッドライナーながら客席スカスカの状況でもありました)
HR/HM勢に関してもArch Enemy、Anthrax、
Halestorm、Amaranthe、Like A Stormと、
LOUD PARKでお馴染みのバンドも多く、
納得のいく内容でした。
そして最後のツアーと言われたSLAYERも来日し、
最高にエクストリームなライヴに加え、
トム・アラヤの最後のMC「サヨナライツカマタネ」も非常に印象的でした。
好評だったのか翌年2020年も開催が予定されていましたが、
新型コロナの影響で全世界的にキャンセルに。
MY CHEMICAL ROMANCE、 THE OFFSPRING、
EVANESCENCE、JIMMY EAT WORLD、
MINISTRY、IN FLAMES、AMON AMARTH、
AT THE GATES、DIRTY HONEY、BARONESSと
オルタナ、パンク、メタルと今回も様々なジャンルなだっただけに、
このラインナップも見てみたかったですね。
連続開催こそならなかったものの2022年には、
改めてDownload Festivalが開催。
Dream Theater、Bullet For My Valentine、
Mastodon、Steel Panther、
Soulfly、At The Gates、
Code Orange、The Halo Effect
BAND-MAIDと今回はメタル色が強く、
LOUD PARKに近いものでした。
ただ新型コロナの影響もあったのか
1ステージでバンドの数も少なめ。
さらに新型コロナがようやく落ち着いてきた時期と言うこともあり、
声を出せない、モッシュも禁止なライヴでもありました。
海外バンドはMCで騒いで欲しい的な事も言っていましたが、
落ち着いてきたとはいえまだまだ県またぎの移動はリスクのある時代、
なかなか今までのように・・・とはいかなかったですね。
この時僕はVIPのチケットを購入。
VIPエリアはステージすぐ近くに位置しており、
前回VIPの快適さは多くの人が感じていたようで、
VIPを買った方も多かったようです。
Bullet For My Valentine、Mastodonは、
端っこながら一番前で見ることができたのもいい思い出ですね。
実際に体験すると素晴らしいフェスではありましたが、
当時の状況的に仕方がないとはいえ、
残念な点があったとも事実。
せっかくのメタリックなラインナップなのに声が出せないのは残念でしたし、
新型コロナの影響もあって人がめちゃめちゃ多いとは言えない状況でした。
2019年の際は午前中こそかなり人が少なかったですが、
Sum 41くらいから移動するのも困難になるレベル。
ヘッドライナー前のSLAYERではもう身動きが取れないほどでした。
また8月14日開催だったのでめちゃくちゃ熱く、
外のフードエリアではかき氷もあっという間に溶けてしまいましたね。
また8月13日(土)開催予定のROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022最終日は、
台風8号の影響で中止になってしまい、
1日ずれていたことで開催出来たのは本当に幸運でした。
そして当時は新型コロナで入国も厳しい時代。
発熱が確認されればバンドの入国が出来なかった可能性もありましたが、
全バンド無事入国できたのは当時の状況を鑑みれば奇跡的な事。
終演後に「See you next year!」の文字がモニターに映し出されましたが、
現時点での3回目開催は実現せず。
1年後にはLOUD PARK 23が開催されることとなりました。
おそらく開催の予定はあったのかと思いますが、
PANTERA再結成の件もあって、
前身フェスBeast Feastが最後のPANTERAライヴとなった縁で
LOUD PARKの方になったのかもしれません。
ただ新型コロナもあって2022年の客入りも芳しくなかったのか、
現時点で3回目の開催は無しとなっています。
LOUD PARKだと正統派メタルフェスのイメージが強く、
オルタナ系は敬遠されやすいですが、
Download Festivalであればそれらに加えてパンクなども招聘することが出来るので、
招聘元としてはやりやすいのでしょうが、
やはりメタルファンに散漫な印象を与えていたかもしれません。
とはいえなかなかライヴを見る機会のないようなSUM 41を見ることもできましたし、
サマソニのような屋外フェスだと体力が・・・と懸念する人に対応できていたのも事実。
本場イギリスだと、IRON MAIDEN、METALLICA、Guns N' Roses
LINKIN PARK、TOOL、Slipknot、System Of A Downなど、
超ビッグネームをヘッドライナーにして開催しているので、
いつか日本でもまた・・・と思ってしまいますね。
著・METAL IS FOREVER店長 本間(2025/03/21)
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