2025/01/10今回も色々ヤバかった!「 ヘヴィ・トリップII 俺たち北欧メタル危機一発!」レビュー!
※今回は映画のレビューである程度のネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。
まだ映画を見ていなくて今後見る予定のある方は、
映画を見てからの読むことをオススメいたします。
前作「ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!」が世界中のメタラーの間で大きな話題となり、
メタル・コメディ映画として異例の大ヒットとなりましたが、
なんとまさかの続編が作られ、
日本でも2024年12月20日から「 ヘヴィ・トリップII 俺たち北欧メタル危機一発!」が公開されました!
地域によって映画館公開、また公開日はまちまちでしたが、
僕の住む富山の映画館では公開が無し、
お隣石川では金沢で1月3日から公開なので、
1月5日に仕事始めと言うことで見てきました!
前回はミニシアターでの公開でしたが、
今回は通常の映画館での公開。
ジャンルがマニアックでさらに翌日から仕事の方も多かったと思いますので、
11時頃からの公開でしたが人は5〜6人ほどだったでしょうか。
それでは若い女性が数人いたのは驚きでした!
レビューの前に前回のあらすじから。
主人公はフィンランドの田舎に住む青年トゥロ。
バンドは組んだもののステージにたったことやオリジナル曲を作成したことはなかったものの、
とある偶然からキラーチューンが誕生、
さらにノルウェーのメタル・フェスに参加することになり、
「終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタル・バンド」の、
Impaled Rektum(インペイルド・レクタム)を結成。
初のライヴを行うも大失敗に終わり、
ドラマーのユンキが事故で天国に行ってしまいバンドは解散。
しかし自身や仲間のために再結成、
精神病院で新たなドラマー、オウラを(無理矢理)迎え、
ユンキの棺を掘り起こし、
フィンランドからノルウェーに向かうことになります。
道中でこれらの行為が伝説化、
フェスに到着しライヴは大成功だったものの、
直後に逮捕されることになります。
そして「ヘヴィ・トリップII」では逮捕されてからが描かれます。
囚人服を着て収監されるメンバー達。
刑務所内でバンド活動も行ってはいますが、
「終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタル・禁止」のため、
ダンスミュージックを演奏することになりますが、
看守がいなくなったところでメタルを演奏するもバレて演奏停止することに。
刑務所内でギターのロットヴォネンはギターを弾き、
ベースでバンド随一のメタルマニア、クシュトラックスは
刑務所の図書館で音楽を担当、
古今東西のメタルレコードを所蔵することとなっていました。
なお看守は前作でも登場していたドッケン元大佐。
以前は軍人でしたが前作彼らを追う際の行動が問題となりクビ。
現在は看守となっています。
そんなとき彼らに面会人が。
大物プロデューサーのフィストがメタル界最大のフェス、ヴァッケンへの出演をオファーしてきました。
しかし大衆化したとクシュトラックスは出演を拒否、
また収監中であることから出演は見送りとなってしまいます。
しかしロットヴォネンの父が倒れ、
さらに実家の食肉処理場が地上げ屋の乗っ取り危機に遭い、
改修に多額の費用がかかることが判明、
ヴァッケン出演のギャラで食肉処理場を救うため、
脱獄を計画します。
4人ですが食事の時間にドッケン元大佐から鍵を奪い、
混乱に乗じて脱獄。
いったんロットヴォネンの実家に向かいますが、
彼らを付け狙うドッケン元大佐には家に向かったことがバレてしまいます。
しかし隙を見て彼女の愛車「アルマンド」を奪い、
フィストにコンタクトを取るも既に出演枠は埋まってしまったとの言葉。
出演のためヴィリニュスでのフェスでテストされることになり、
国境を越えるためその最中潜り込んだツアーバスは、
なんと作中で伝説的バンドの「ブラッドモーター」!
超電導波デスボイスバンドであり、
ヴォーカルのロブは声が低すぎてヘリウムガスを吸わないと、
声が低すぎて聞き取れないほど。
しかしそんな伝説的バンドもクシュトラックスによると新作は駄作。
フィストによって商業的になってしまいました。
会場に着くとフェス出演を許可されたインペイルド・レクタムですが、
演奏するのはなんと全てカヴァー曲!
そこでクシュトラックスがまた出演拒否し、
ヴァッケンの出演もなくなってしまいました。
ブラッドモーターのライヴを呆然と見るメンバーですが、
退屈な曲にフロアを出るクシュトラックス。
別のフロアではなんとBABYMETAL(ベビーメタル)がライヴを行っていました!
特殊なステージとなっており、
らせん状のフロアで一番下でBABYMETALがステージング。
観客らは彼女を見下ろす形で見るという、
非常に珍しいものでした。
ステージの関係かドラムもワンバスだったとか。
これを見たメタル・マニアのクシュトラックス。
メタル原理主義といった思想の持ち主で、
ブラッドモーターやヴァッケンの商業化に嫌気がさしているので、
当然BABYMETALについても嫌な顔をしていますが・・・。
そして再度ブラッドモーターのステージ、
熱狂的な観客らに引きずられステージから下ろされてしまい、
そこで代わりにトゥロがステージに上がり、
強烈なデスヴォイスを披露!
フィストが新しいスターが誕生とばかりにトゥロに目を付け、
ヴァッケンに出場、そして急遽レコーディングも始まります。
宣材写真撮影ではフィストがトゥロに帽子をプレゼント。
どこかで見た帽子ですがそこには「LEMMY」の文字が・・・。
しかしレコーディングの曲はミックスにより、
キーボードがかなり主張したキラキラとしたサウンドに。
ポスターもトゥロ以外はほとんど目立たないものとなっており、
メンバー同士の軋轢が生じてしまいます。
一人、また一人とメンバーがいなくなり、
最終的には一人で出演するトゥロ。
(他はフィストの用意したサポート)
黒い翼をつけた衣装でステージに登場するも、
ほとんど歌うことなくダイブーイングの中ステージを降り、
ドッケン元大佐に確保されるメンバーを助けるため、
上空から滑空するトゥロ。
なんだかんだ元に戻ったメンバーは、
再び収監されることとなりますが、
監獄で行われるライヴは大成功を収め、
このライヴを見るためにこの監獄に入る人が増えたとのストーリーです。
やはりBABYMETALの登場が大きな話題でしたが、
その登場頻度の多さに驚きでした!
最初はゲスト的な出演かと思っていましたが、
ライヴパフォーマンス有り、3人のセリフ有り、
更にクシュトラックスの心情を変化させるのに重要な役割を与えています!
初めてBABYMETALを見たとき、
「え、なにこれ。こんなのメタルじゃない!」と
そう思った方は多いはずですが、
クシュトラックスも同じ意見、
「メタルへの冒涜」と言っていました。
しかしライヴを見ているうちにこれはメタルじゃないけどなにか気になる・・・。
そんな心情を表しており、
ギミチョコ!!のリズムに少しずつノっていく姿は、
既視感、または自身がこうだったのではないかとほほえましくなる場面です。
その後もBABYMETALは登場し、
フェス後のパーティーでマニアックなメタルトークをし、
プロモーションの画像として目にした、
街中で傘を差して椅子に座るクシュトラックス。
実はこの後にもBABYMETALが登場し、
ここでも3人との会話があります!
メタル原理主義のクシュトラックス、
彼の中では間違いなく商業主義のBABYMETAL。
その対比と絡みが非常に面白い映画で、
全体としてもこの2つの主義をコメディで描いた、
笑って嬉しくなって、メタルの小ネタにニヤリとする映画でした。
BABYMETALの出演については第1作目をプロデューサーKOBAMETAL氏が気に入りコンタクト。
そしてスケジュールの合間を縫ってリトアニアで撮影出来たとのことです。
スタッフロールにも3人の名前と共に、
TEAM BABYMETAL、KOBAMETAL氏らの名前も!
前回はおバカかつ泣ける映画でしたが、
今回はメタル原理主義と商業主義が主。
前回の感覚で見ると少し違和感があるかもしれませんが、
映画としては面白く、
小ネタは多く、特にMEGADETHネタは多いですので、
メタル、特にMEGADETH、BABYMETALが好きであれば見て損はありません!
ラストの少し前、急にギャグが吹っ切れたのは少し驚きましたが(笑)
作品の特性上長期間の上映はされにくく、
また地方によっては公開もない可能性がありますが、
お近くで公開があれば是非見てもらいたいですし、
そうでなければ是非配信を見て欲しいですね!
「 ヘヴィ・トリップII 俺たち北欧メタル危機一発!」の超ネタバレ有りレビューも、
以下に記載しております!
パスワード「6666」で閲覧可能ですので、
既に見た方はぜひこちらもどうぞ!
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