2024/11/15男性以上の強力ヴォーカル!HR/HMシーンで活躍する女性ヴォーカリスト達!
LINKIN PARK(リンキン・パーク)の復活アルバム、
FROM ZERO「フロム・ゼロ」が本日11月15日リリース、
そして2025年2月には来日公演決定と大いに盛り上がっています!
チェスター・ベニントンの後任としてヴォーカルとなったのは、
Dead Sara(デッド・サラ)のヴォーカル、Emily Armstrong「エミリー・アームストロング」でした。
チェスターの後なると当然そのハードルは高いものでしたが、
パワフルなヴォーカルはリンキンのヘヴィ・サウンドともバッチリマッチしており、
特に男性顔負けの強烈強靱なシャウトは、
新生LINKIN PARKの顔と言っていいものでした。
最初新ヴォーカルが発表されたときに否定的だった人も、
1曲聴いただけで認めてしまうほどだったのではないでしょうか?
Linkin Park - The Emptiness Machine (Official Music Video)
その見た目もLINKIN PARKらしい、
ストリート感ある、クール&ワイルドな格好で、
新たなロック・スターの雰囲気を醸し出しています。
今でこそ女性ヴォーカルと激しいサウンドの組み合わせは珍しくないですが、
ロック、特にハードロック、ヘヴィメタルの世界では、
そのサウンドの激しさから男性のヴォーカルがメインでした。
激しく切り刻むギター・リフに、激しくうねるベース。
そして腹に直接響くような強烈なドラミングに負けないヴォーカルは、
女性にはなかなか難しいと思われていました。
が、そんな状況を乗り越えて今回のLINKIN PARKのように、
激しいサウンドをものともせず素晴らしい歌声を響かせてくれる女性ヴォーカルはたくさんいます。
そこで今回はHR/HM界で男性顔負けに活躍する女性ヴォーカル達を紹介します!
男性でないとHR/HMのヴォーカルは難しいのではと思われていた時代、
女性HR/HMヴォーカルの先駆者として活躍したのが、
ドイツのメタル・バンド、Warlock(ウォーロック)、そして自身の名前を冠したDORO(ドロ)で活躍する
Doro Pesch「ドロ・ペッシュ」!
1984年にWarlockのBurning the Witchesでデビューし、
当時珍しかった女性メタル・ヴォーカルとして話題となり、
まだまだB級メタル・サウンドながら時折きらりとしたものを見せてくれる楽曲、
そしてDoroの美しさ、荒々しいパワフルなヴォイスでその名をとどろかせました。
1986年にはMonsters of Rock「モンスターズ・オブ・ロック 」に女性アーティストとして初出演を果たし、
1989年には自身のバンドDOROを結成、
今も女性メタルヴォーカルの草分け的存在、
「メタル・クイーン」として活躍を続けています。
DORO - Children Of The Dawn (OFFICIAL MUSIC VIDEO)
そしてもう一人、同時期から活躍した女性メタル・ヴォーカルがいます。
ドイツのスラッシュ・メタル・バンド、HOLY MOSES(ホーリー・モーゼス)の
Sabina Classen「サビーナ・クラッセン」です。
ドロは正統派でパワフルな歌声が魅力でしたが、
サビーナの魅力はなんといってもデスヴォイス!
HOLY MOSESは1980年代から活動を続け、
女性メタル・ヴォーカルどころか、
スラッシュ・メタル・バンドのヴォーカルを女性が務めることがまず考えられなかった時代、
デスヴォイスで女性が歌うという非常に珍しいバンドでした。
今でこそ女性デスヴォイスの使い手は珍しいものではありませんでしたが、
当時はおそらく考えられないほどの衝撃だったかと思います。
2023年、60歳を機に引退となりましたが、
それでは長くカリスマとして活躍し続けました。
HOLY MOSES – Cult Of The Machine (official music video)
そんなカリスマに影響を受けたのが、
メロディックデスメタル・バンドのARCH ENEMY(アーチ・エネミー)でヴォーカルを務め、
今ではマネジメントでバンドを支えるAngela Gossow「アンジェラ・ゴソウ」!
2000年にJohan Liiva「ヨハン・リーヴァ」の後任として加入、
前任のヨハンをも凌駕する野獣の咆哮の如きデスヴォイスは一気に話題となり、
初加入となった4thアルバム、Wages of Sin「ウェイジズ・オブ・シン」は大ヒットし、
バンドの大きな武器の一つとなりました。
様々なレジェンド・メタルから影響を受けましたが、
同郷のサビーナ・クラッセンからも影響を受けたとされています。
どちらも女性デスヴォイスのパイオニアとして語られますが、
サビーナが女性デスヴォイスと先駆者として初めて有名となり、
そしてそれを受け継いだアンジェラが女性デスヴォイスを世界中に拡げた感じですね。
その後はさらに表現力を増し、
エクストリームメタル界の頂点として君臨していましたが、
2014年からはマネジメント業務に専念するため、
表舞台からは退きましたが、
ゲスト参加で表舞台に出てデスヴォイスを聴かせてくれることもあります。
ARCH ENEMY - Nemesis (OFFICIAL VIDEO)
そのアンジェラの後任となったのが、
カナダのメタルコア・バンド、The Agonist(ジ・アゴニスト)で活躍していた、
Alissa White-Gluz「アリッサ・ホワイト=グラズ」。
当時はまたも女性ヴォーカルになったことに驚き、
アンジェラ以上のヴォーカリストがいるのだろうかと思いましたが、
はっきり言ってこれは杞憂でした。
LOUD PARK 14のヘッドライナーとして、
アリッサVoの新体制として初来日。
この時こそまだ初々しさや、
まだバンド、大きなステージになれてない感はありましたが、
翌年LOUD PARK 15では完全にバンドに馴染み、
アンジェラ以上の表現力、パフォーマンスで、
完全にフロントウーマンの地位を確立させました。
アリッサと言えばデスヴォイス以外にクリーンヴォイスも巧みに操るヴォーカリストでしたので、
ARCH ENEMYではどうなるのかと思われていましたが、
2017年の10thアルバム、Will To Power「ウィル・トゥ・パワー」からは、
今まで封印していたアリッサのクリーンヴォイスも解禁し、
よりダークでエモーショナルなサウンドとなり、
バンドの存在感は揺るぎないものとなりました。
ARCH ENEMY - Dream Stealer (OFFICIAL VIDEO)
強烈な歌声を操るのはメロデスバンドだけでなく、
アメリカのハードロックバンド、HALESTORM(ヘイルストーム)のヴォーカル、
Lzzy Hale「リジー・ヘイル」もいます!
感情を込めたハスキーな歌声に強烈なシャウトは男性顔負け!
ギターをかき鳴らしながら絶唱するその姿は正にロックスターの風格!
元SKID ROW(スキッド・ロウ)のヴォーカル、Sebastian Bach「セバスチャン・バック」とライヴで共演、
LOUD PARKでも見られたSlave To The Grind「スレイヴ・トゥ・ザ・グラインド」を
一緒に歌う姿は凄まじいものがありました!
さらにSKID ROWから脱退した、
Erik Grönwall「エリック・グロンウォール」の代役としてライヴを行うなど、
男性にも引けを取らないパワフルな歌声は凄いですね。
Halestorm - Love Bites (So Do I) [Official Video]
そして最後に紹介するのは1984年に結成したアメリカのスラッシュ・メタル・バンド、
Detente(デタント)のヴォーカル、Dawn Crosby「ドーン・クロスビー」!
こちらもHOLY MOSESと同時期に活動したバンドですが、
デスヴォイスのサビーナとは異なり、
女性らしさも感じられるヒステリックな吐き捨て歌唱。
新たなバンドFear of God(フィア・オブ・ゴッド)では更にメタル・サウンドを推し進めましたが、
1996年に残念ながら死去。
同じく女性ヴォーカルで激しいメタルをやるということで意識していたこともあり、
ツアーで共演する話もあったようですが、
ドーンの死によってなくなってしまったのが非常に残念です。
もし実現していれば女性メタル・ヴォーカルの歴史は少し違ったものになっていたかも知れませんね。
Detente Vultures in the Sky
もちろん他にも女性メタル・ヴォーカルは多数活躍していますが、
今回は特にデスヴォイスやパワフルな歌声のヴォーカリストを紹介しました!
機会があれば今回紹介しきれなかった女性メタル・ヴォーカルを特集したいですね!
著・METAL IS FOREVER店長 本間
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12年ぶり!LINKIN PARK(リンキン・パーク)が2025年2月来日決定!