カイ・ハンセンとマイケル・キスクが加入して7人編成となったHELLOWEEN(ハロウィン)の新作、
HELLOWEEN「ハロウィン」がリリースされ、
その素晴らしさからネット上でもかなりの評判となっています!
そしてこの新作ですがSpotify(スポティファイ)など
音楽配信サービスでストリーミング配信され、
無料で聴くことが出来るのです。
20年ほど前、中古CDを漁っていた学生の頃を思うと、
信じられないようなシステムではありますが、
今回は「音楽を再生して聴く」という歴史について考えてみようと思います。
1877年12月6日にエジソンが発明した「フォノグラフ」が
世界で初めて稼働した再生可能なレコードとされています。
そして1887年に、エミール・ベルリナーが「グラモフォン」を発明し、
現在のレコードの原型となります。
蓄音機と言われる時代ですね。
HELLOWEENがCDをリリースしているビクターのマークが、
蓄音機の音を不思議そうに耳を傾けている犬なのも有名ですね。
当時は音質も悪く、
使い勝手も悪かったようですが、
徐々に技術が進歩し、
1948年、コロンビア・レコードが初めて商品化、LPレコードが発売されます。
その後カセットテープが登場し、
さらに1979年に発売されたウォークマンが爆発的にヒットし、
外に音楽を持ち歩けると言うことがファッション化もしました。
そして今でも購入する方の多いCD。
1982年10月1日に世界で初めて発売されたCDと言われる、
ビリー・ジョエルの「ニューヨーク52番街」が日本で発売されます。
音質も良くノイズも無し。
さらにはLPよりも断然扱いやすいアイテムの登場に、
当時の人々はどれほど驚いたのでしょうか?
1986年にはCDがLPの販売数を追い抜き、
その後はCDの優位が数10年続きました。
しかしLPも一時期復活し、
さらにアメリカではLPリリースが盛んなこともあり、
(メタル系でも限定でLPリリースがよくあります)
2020年アメリカでは30年ぶりにLPがCDを逆転することとなりました。
(新型コロナの影響のため家でLPをかける人が多かったようです)
また1992年にはMD(ミニディスク)が登場。
カセットテープよりも小さい上に編集も容易、
リピートや曲送りもしやすいため、
僕の学生時代、2000年代前半まで活躍していました!
大学卒業後はタワーレコードで働いていましたが、
試聴機の台数の関係で、
HR/HM系新譜が視聴出来ないケースもありました。
メーカーさんからはサンプル盤が送られてきており、
なんとか視聴出来るように出来ないかと考えて、
MDに録音、そのMDにセキュリティタグを取り付けて防犯対策し、
自前のMDウォークマンをHR/HMコーナーに設置して、
視聴出来るようにしました。
少なくともタワーレコードでは初、
また他のお店でもまずなかった独自の施策で、
おかげさまで好評だったので今でもいい思い出です!
さてそんなMDもすでに曲が収録された再生専用のアルバムなどもリリースされましたが、
CD-Rなどの普及に伴い、
2000年代後半には下火となり、
2013年3月にMDはその歴史に幕を下ろすこととなりました。
まだまだ日本ではCDが強い時代が続き、
2005年にはナップスターがタワーレコードと提携し、
音楽小売企業として日本初の音楽配信事業に参入したものの、
当時店舗でも販売されていたプリペイドカードもほとんど売れた記憶が無く、
2010年5月31日にサービス終了しました。
僕は2009年頃まではタワーレコードで働いていましたが、
本当にCDが売れる時代で、
TVで使われたり紹介されたものは本当によく売れていました。
特に凄かったのはQUEENのベストアルバム「ジュエルズ」(2004年発売)。
月曜9時からフジテレビで放送されるドラマ(いわゆる月9)、
「プライド」(木村拓哉主演)で、
QUEENの曲が効果的に使用され大ヒット。
このジュエルズがベスト&サウンドトラック的なものだったため本当によく売れ、
約27年ぶりにQUEENがオリコン1位になるほどでした。
当時はこのまままだまだCDの時代が続くかと思っていましたが、
(ナップスターの失敗も見ていましたし)
タワーレコードを辞める1年ほど前位からは、
CDの売上も落ちているのを感じており、
音楽自体が廃れていくのではという気持ちも少しはありました。
HR/HMに関しては、
輸入盤より国内盤、通常盤より限定盤を買う根強いファンが多いため、
大丈夫なのではないかと思っていましたが。
実際2018年のデータでも
日本での音楽消費における物理媒体(CD、DVD)の割合は約75%。
アメリカだとストリーミングが約75%で物理媒体が12%と、
なんだかんだ日本ではCDが支えている状況でした。
ですがスマホの普及で、
今では1人1代以上スマホを持つ時代。
CD買ってスマホで聴くのに取り込んで・・・とするよりは、
よりお手軽な、音楽配信、ストリーミングが加速していくのは間違いなさそうです。
しかしながらHELLOWEEN「ハロウィン」も新作から配信されているのは12曲。
完全版の4曲は現在配信されていませんでした。
またHELLOWEENの他のアルバムも配信されているものの、
Pink Bubbles Go Apeといった一部のアルバムは配信されていません。
完全版に封入されている「キトライライヘイ」さんによるステッカーも、
ストリーミングやダウンロードだとついてきません。
HR/HMはある種コレクター要素も強いので、
こういったものも集めたくなりますし、
SNSでも当たったステッカーをアップして、
楽曲とともに盛り上がっています。
今の時代これは上手いやり方だな〜と感心しました。
他にもストリーミングだと、
契約終了などのケースで、
今後聴くことが出来なくなるケースもありますし、
HR/HMファンの間では物理媒体がまだまだ強そうです。
ちなみに僕はHELLOWEENの新作をまだゲットしていません。
なぜなら土曜日、実際に店舗に行って買うから!
富山にある「サウス・ストリート」というHR/HM専門のお店で、
LPもいいのがないか見てこようと思っています!
通販も便利ですが実際にお店に行って買うのは一番のワクワクですよね!